私が「シーシャ」と出会ったのは30歳を過ぎてからでした。
年下の親友が連れて行ってくれたのです。
ある日いつものように新宿でランチをして、この後どうするか…その時に
「シーシャを吸ってお喋りしながらゆっくり過ごせるカフェ&バーみたいなところがあるから行こう」
そう誘ってくれたのです。
そして行き着いた先はNorthVillage新宿1号店。
ビルの4Fにありながらエレベーターも無く、途中には出会いバーのような怪しい店もあり少し不安でした。
シーシャという言葉は若い頃、TokyoWalkerのような情報雑誌で目にした事がありました。
派手なカーペットに靴を脱いで座り、中東の料理を食べ、綺麗な衣装を纏った女の人たちのベリーダンスを鑑賞しながら吸うのがアラブの水たばこ=シーシャ。
知ってはいたのですが当時20代の私はあまり中東を始めとした海外文化に興味がありませんでした。(カーペットに直で座ることへの嫌悪感もありました)そして昨今日本のシーシャ業界で主流になっているような、ソファに座って紅茶やジュースを飲みながら、気軽にシーシャを楽しむカフェ&バースタイルのお店があることは知らなかったのです。
また、そんなうっすらとした知識でしたので、どんなフレーバー(味)があるかも知らず、メニューを見て驚きました。フルーツにお菓子のような味、私の大好きなアロマやハーブに通ずるフレーバーがありましたから。(余談ですが新卒の頃はアロマ、ハーブに携わる仕事をしていました)
なので、初めてのシーシャはとても衝撃的でした。
そして、まさかこの時の出会いが後に私にシーシャカフェを開業させるまでになるとは、当時思ってもいなかったのです!
2度目のシーシャはそこから間もなくでした。
先ほども親友を含めた友人と5人で秋の芋&栗をテーマとしたビュッフェに行った帰りです。
「お腹いっぱいだね」「ゆっくりしたいね」とみんな。
「じゃあシーシャカフェに行ってみよう」
経験者が3人もいましたから(初シーシャの時実はもう1人友人がいました)、満場一致で決定。
連れて行ってくれた親友が行き慣れていて、比較的大人数でも入りやすい、そこで行くことになったのは明大前にあるGOONiesと言うお店でした。
こちらもエレベーターはなく3階でしたが、今度は1階にスーパーマーケット、2階にチェーン店の牛丼屋さん。なんとなく開けた印象でした。
こちらのお店は前回以上の衝撃を私に与えました。
フレーバーの種類がとてつもなく多かったのです。
NorthVillageではおすすめの、黒板に書かれた組み合わせ(ミックス)を楽しみましたが、今回は数百あったメニューの中から気になったものを店員に伝え、店員の方に「じゃああれとこれを足して、こんな感じはいかがですか」と勧めてもらったのです。
こんなに数多くのものから最適な組み合わせを提案してくれるなんて、プロだなと私は思いました。そうして2回目のシーシャ体験も5人でのお喋りに花を咲かせ、無事終えたのです。
ある日、私は転職活動をしていました。
何社か話を聞きに行きつつ面接の約束をしていたのですが、はしごでの面接の時間の調整がうまくいかず、2時間ほど時間が空いてしまったのです。
買い物をして時間を潰すにも慣れないパンプスで足は疲れてしまったし、買い物の大荷物を持って面接に行くわけにもいかないし…
「そうだ、シーシャカフェに行こう」
近くのシーシャカフェをすぐにGoogle検索しました。場所は上野、御徒町近周辺。
今こそ上野、御徒町近辺にはシーシャカフェが沢山ありますが、検索に出てきたのはAndUと言うお店でした。
写真を見て驚きました。
確かにNorthVillageや、GOONiesも素敵な内装だったのですが、圧倒的に「好み」の内装だったのです。迷うことなくAndUでシーシャを吸って時間を潰すことを決めました。
店内に入ると写真で見た通り一面真っ白の店内。少し前までの派手なカーペットに直に座り煌びやかなベリーダンスを鑑賞しながらカタコトの外国人店員さん…そういったイメージとは180度逆でした。
物腰の柔らかい日本人の男性店員さん(後にお名前を知ったのですが、リッケンさんです)が丁寧にカウンセリングやメンテナンスをしてくれて、「初・1人でシーシャ」も大満足。
もっと色々な店舗に行ってみよう、私はそう思いました。
そして私はシーシャの世界にハマっていったのです。
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